インタビュー

Trident 78 コンソール導入事例インタビュー【洗足学園音楽大学】

生まれ変わったTrident AudioのSeries 78コンソール、国内では初めて2019年春より神奈川県川崎市の洗足学園音楽大学様にて16ch仕様の78-16コンソールの導入と運用がスタートしました。

今回はTrident 78コンソールを実際に使用している同校の音楽・音響デザインコースの前田康徳教授に導入までの経緯や使用方法、そしてその所感についてお話を伺いました。

 

Q . Tridentコンソールの導入、誠にありがとうございます。教材として扱われる実際のご用途も伺いたいのですが、まず御校の音楽・音響デザインコースの特徴を教えてください。

所謂作編曲と呼ばれる分野の人たちとレコーディング技術、そしてメディアコンテンツとしての映像を中心とした学生が集まっているコースです。なので、一つの分野に特化したコースではなくて、いろんな分野をまたがっている学生もいたり、あるいはレコーディングを主体とする学生もいたり。同じコースにいながらも方向性が違う学生が集まって活躍しているというのが音楽・音響デザインコースの特徴です。

 

Q . 録音・編集技術や、電子楽器、電子機器の取り扱いも習得していけるのでしょうか?

はい、例えばレコーディングの分野でいえば、スタジオレコーディングと実際の同じ手法を授業に取り組んでいます。そのほかにも今だと作編曲においては自身でミックスダウン、完パケまでやっていくスタイルが増えていますよね。そのなかでは学生が大きなコンソールの前で作業をするのは不向きって判断もあって、ちょうど今回のTridentの導入に至ったわけでもあります。この導入はクリエイター向けのシステムというように捉えていて、クリエイターがエンジニアサイドまで手を伸ばしていく感覚で、音作りを習得することをメインに考え、プライベートベースで自由に、かつ一人でも運用できるようなスタイルにしようと考えたのです。

 

Q . アナログコンソールは授業過程でどのように扱われているのですか?

最近はもともとのアナログベースでの音を聞いたことがないという人も増えていてアナログとデジタルを、操作性の違いぐらいにしか思っていない方もいるかもしれませんが、アナログのミキサーを通して試行錯誤できる感覚と音作りの楽しさを与えられればと考えています。

基礎的な音声の流れを理解するにはやはりアナログの方が抑えやすいですし、アナログの現象を把握してデジタルを触るとより一層の理解も深まります。社会での仕事の現場ではデジタルを使うケースも多いと思いますが、我々は教育の現場なので、実際の現場の手前からやっていくという観点でもアナログから入るべきと考えています。他の先生も同様の意見が大半で、実際に校内にある他のレコーディングシステムもすべてアナログベースにしています。

 

Q . Tridentコンソールを選ばれたのはどういったきっかけがあったのでしょうか?

一人で完結できる、プライベートで使えるコンソールっていう点を考えました。ある程度リーズナブルな価格帯である必要もあったんですけど、必要な機能を満たした、仕様にあうコンソールが探しても見当たらなかったのです。

 

Q . Trident以外のコンソールだと規模感、機能、予算などがオーバースペック気味になってしまうということだったのでしょうか?

当然アナログミキサー自体はほかにもあるんですけど、インライン型っていうのはなかったのです。
Tridentミキサー自体は以前から存じ上げていたのですけど、そのほかに候補を考えようとしてもコレしか選択肢に残らなかったんです。はっきりいって国内では比較対象がなかったんですね。

ほかのコンソールだとサミング的な要素が非常に強くて、音作りという面では楽しめないかもしれないな、という懸念もありました。1chずつEQがあって、センドがあって、外に一回出して音作りをしていくっていうことを考えると、Tridentのミキサーはかなり柔軟に試行錯誤できるんですよね。音もしっかりしていて、非常にシルキーというか、なめらかで重量感のある音です。他社製品とは違うキャラクターの音で、単純に聞いていて楽しいなっていう音が出てくれていますし。

例えば学生には各々の好きなエフェクターを介しながらリレコードしていくといった、新しい音を創りをしていってもらえたらな、と思っています。見ての通り、ここではアナログシンセも置いていて、周波数レンジがかなり広いものもキャプチャするに至ってはしっかりしたコンソールで、しっかりしたヘッドアンプで録りたいっていう意図もあるんです。

 

 

Q . ではTridentコンソールは導入からご満足いただけていると理解してよろしいですか?

バッチリですね(笑)。
特にこの色も視覚的にもいいですね。

 

Q . ありがとうございます!では最後の質問となりますが音楽・音響デザインコースにおいて、今後の取り組みについて伺わせていただけますか?

最近は、例えば「レコーディングエンジニア志望」というような明確な形を望んでくる学生が減っている事情もあります。ほかには、作編曲に関しても、「作編曲」って一言でくくっても今はエンジニア領域まで含めた作編って形態になっていますよね。作編って昔ながらの譜面を書くようなイメージにもなってしまうんですけど、ここではそういう考えではなく、音作りまで含めてすべてを作編曲という領域でとらえています。エンジニアと作曲家って従来は仕事として分かれていましたけど、その境がだんだん滲んできて、どちらといってもいいような人材がより増えていくと考えています。そしてメディアとの結びつきもますます強まっていくと思っています。特に映像との結びつきは昨今特に多いのでそのコラボレーションは重要になっていきます。主体的に自分がどこに身を置くかっていう部分もあるんですけど、プロジェクトの全般的に関われて作品を作り上げていくっていうとらえ方をしています。その中でもサウンドは大事な要素ですのでよりクオリティのいい音を創っていくことが重要になります。実際にいい音はいい音を聞かないと創れないと思うので我々は生徒に最適なシステムを作って、いい音を聞かせてあげて、それに向けて自分たちの感性をアップして、最終的にいい作品を創っていくっていう、そういうプロセスを踏めたらいいなと思っています。

 

Q . 卒業して社会に出てから5年後10年後も活きる授業が学べるのですね。

どのような媒体が今後主流になるか、まだ誰もわからない中でも、基礎をしっかりと抑えておくことは重要です。今後登場する新しい技術にだけ飛びついても身にならないと思いますし、基礎をしっかりと固めてれば、世の中が変化しても対応できる、信頼される人間になっていけると思っています。

貴重なお話を伺わせていただき、誠にありがとうございました。Tridentコンソールが未来のクリエイターの輩出に一役担えるよう我々もサポートしてまいります。

 


 

取材協力:洗足学園音楽大学
https://www.senzoku.ac.jp/music/

音楽・音響デザインコース 前田康徳教授
https://www.senzoku.ac.jp/music/teacher/yasunori-maeda

 

 

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