狂気をまとった純粋な天才。ソフトウェア・デベロッパーの中でも唯一GForceチームだけがこのモンスター・シンセに立ち向かい、成果としてやってのけました。GForceはかつてないミッションを果たしました!
ー タイ・アンウィン、作曲家
株式会社ハイ・リゾリューションは英GForce Softwareの新製品、OB-Eを2021年2月24日よりハイリゾリューション オンラインストアにて発売開始することを発表します。
GForceは今まで多数のシンセサイザーに関する知見をYoutubeにポストしていますが、そのうちでも”Oberheim 8 Voice”に関するムービーには多くの反響とともに製品化に関するリクエストが殺到し、この度のOB-Eのリリースに至りました。
新製品OB-Eは、2年以上の歳月にわたる開発と無数の愛情が注がれたOberheim 8-Voiceシンセサイザーのエミュレーションです。
オリジナル・モデルの8 Voiceは物理的にも巨大なモンスターのようなたたずまいではありますが、概念自体は実際には非常に単純なものとなっています。パルス波形とのこぎり波を備えた2つのVCO、2つのADSエンベロープ・ジェネレーター、1つのLFO、魔法のマルチモードフィルターを含む単一のシンセサイザーエキスパンダーモジュール(SEMR)に基づいて構成されています。
SEM単独ではモノフォニックですが、ポリフォニックキーボードによってトリガーされる8つのSEMが搭載されているため、8 Voiceは優れたポリフォニック・シンセサイザーとしての側面もあります。
OB-E自体、本質的には明解なインストゥルメントではありますが、GForceが把握する限り、ボイスごとの完全な制御を備えたという点からも史上初めてのバーチャル・インストゥルメントに仕上げることに成功しました。
このユニークなオクタフォニックのアーキテクチャは、音楽プロデューサー、作曲家、サウンドデザイナーに、デジタル分野で初めてのフレッシュでエキサイティングな創造の可能性を提供します。
モンスターの開発
GForce Softwareは、かねてよりSEMをエミュレートするプロジェクトに着手していましたが、2009年トム・オーバーハイム自身がそれらを作り直す意向を発表すると同時に一旦そのプロジェクトを中止しました。しかし2018年、トムがSEMと2 Voiceを廃止をアナウンスした際、改めてGForceはオリジナルに対する永続的な情熱のためにも、このプロジェクトを再開したのです。
8 Voiceを入念にエミュレートし、8つのSEMモジュールをソフトウェアで制御できる、音響的にも本物の楽器となるOB-Eを完成させました。
オリジナル8 Voiceでポリフォニック・パッチをプログラミングすること自体、非常に大変な作業でしたがOB-Eはそれを容易に実現します。
また、OB-EにはOberheimのMS-1を出発点とし、オリジナルのハードウェアでは成しえなかった柔軟性と楽しさを提供する8ステップシーケンサーを追加しています。
新しいルーティング可能(スプリットを使用する場合)のステレオ・ディレイは、音響的にも優れたエフェクトとして機能し、そしてデスクトップに柔軟に併合するスケーラブルなUIを搭載しています。
デイブ(GForceのファウンダー)の8 Voiceへの熱意に、瞬時にインスピレーションを感じました。8 Voiceが奏でるサウンドを聞いた途端、このユニークなシンセの音楽的可能性をすぐさま実感したのです。8 Voiceを愛するすべての人に、同じようにOB-Eを楽しんでくれることを心から願っています。
ー GForce Software Ltdのソフトウェア開発者、Hugo Brangwyn
素晴らしいサウンドを瞬時に見つける
OB-Eには600以上に及ぶ珠玉のファクトリーパッチを収録しています。
OB-Eがどれほど美しい音を出すことができるかを示すために、プリセット・サウンドの選定は大変な作業でしたが、その収録サウンドの多数は楽曲のミックスに馴染むようにデザインされています。
各パッチは、ライブラリアンから簡単かつ迅速に選択できるようにカテゴリ、タグ付けされており、ユーザーは、コンピューターのキーボードの矢印キーを使用してカテゴリとパッチをナビゲートしながら簡単に試聴ができます。
8-Voiceとそれに関するウォークスルーYouTubeムービーを作成して以来、これをソフトウェアで提供できることを夢見続けてきました。OB-Eはその夢の実現となります。
崇高なオーディオ品質に合わせて調整されているユニゾンモードでは、各SEMを異なるチューニング、フィルターやアンプのエンベロープ、パンの位置など個別の設定を可能としており、OB-Eは他のソフトウェア・シンセとは一線を画します。
ー GForce SoftwareLtdの共同創設者であるDave Spiers談
ポリ/モノボタン–OB-Eの2つの顔
OB-Eには、「モノラル」ボタンと「ポリ」ボタンを搭載しており、サウンドデザインにおける楽器としての2つの顔が存在します。
「Mono」ボタンを押すと、デフォルトのモノラルパッチがロードされます。SEM 1は拡大されて、フロントパネルとリアパネルが並列表示されます。SEM 1をOB-Eはモノラルで再生します。これは個々のSEMのプログラミングを開始するのに最適なポイントとなります。
「Poly」を押すと、デフォルトのポリ・パッチがロードされ、パッチデザインを開始するのに最適です。画面は8ボイスの「オクタフォニック」ビューに設定され、8つのSEMすべての前面が表示されます。
OB-Eは、ハードウェアドメインからも独自で美しく、シンプルなポリフォニックコンセプトを採用し、さまざまな補完コンポーネントとプログラミングの柔軟性を追加し、創造的な可能性に満ちあふれたインストゥルメントです。
ー GForce SoftwareLtdの共同創設者であるChris Macleod談
OB-E –主な機能
- ユニークな8ボイス・オクタフォニック・アーキテクチャ
- OberheimR 8-Voiceの本格的なサウンド・エミュレーション
- ミックスに馴染むようにデザインされ、カテゴリ、タグ付けされた600のファクトリーパッチ
- プリセットに簡単にアクセスできるライブラリアン(キーボード・カーソルキー・ナビゲーション)
- ZOOMは、UIをフロントパネルとリアパネルにわたる個々のSEMを拡大します
- すべてのSEMを一度に編集するためのグループモードとオフセットモード、個別のSEMコピー/ペースト/セーブ
- 上部/下部SEMはキーボード全体へのスプリットを可能
- 多面的なアナログスタイルのシーケンサー
- 広範なベロシティとアフタータッチモジュレーション、SEMごとのパンとボリューム
- ポリフォニック・アフタータッチとMPEに対応