ソリーナ・ストリング・シンセサイザーの実機
控えめに言っても、私たちはVSMの研究と開発に過剰な努力を払ったと断言できます。
バーチャル・ストリングマシン(VSM)の最初のアイデアは、イギリスのバンド”Kasabian”のためにコンディションの良いソリーナ・ストリング・アンサンブルを探すように依頼された時のことです。
バーチャル・ストリングマシン(VSM)の最初のアイデアは、イギリスのバンド”Kasabian”のためにコンディションの良いソリーナ・ストリング・アンサンブルを探すように依頼された時のことに端を発しています。
これは、我々が最終的にコンディションの良いソリーナ・ストリング・アンサンブルを手に入れたときに、それが忌々しい程に重たく、また、現実的な価格で手に入れることが難しくなってきていることに気がついたからです。
このソリーナ・ストリング・アンサンブルを携え、他の何人かのミュージシャンと会話をしている内に、同じようなオールドスクール・サウンドを求めている人たちがいたため、ストリング・アンサンブルというジャンルの楽器の開発について調べてみたところ、イギリスのミュージシャンであり、非常勤の技術者として活動していた”ケン・フリーマン”という人物がその起源であることがわかりました。
ヤマハCS-60
もちろんよくあることですが、発明者が必ずしも最初の製品で利益を得ることができるわけではありませんし、ケンの場合もそうでした。
しかし、彼の最初の発明を知っている人なら誰でも理解していることですが、私たちは皆、後続して発表された製品によって彼自身の才能にうなずくだけではなく、かなり多くの恩恵を得られたことを知っています。
70~80年代にリリースされたストリング・アンサンブルの楽器は文字通り何百もありましたが、イギリスのテクニカル・ジャーナリストであり、自らこのジャンルを研究していたゴードン・リード氏とじっくりと話をした結果、これらのサウンドをできるだけ多く見つけ、録音し、保存することは素晴らしいアイデアだと考えました。
VSMには、何よりも大切である多くの楽器のサウンドが記録されています。
私たちの仕事が終わった後、主観的に見て、「一発屋」と思われてしまうのではないかという懸念ももちろんありました。しかし、私たちにとってこの旅は本当に魅力的なもので、様々な楽器の音色の違いを聞いているだけで、我々が「一発屋」ではないことが少しずつわかってきました。
さらに、RS202やOmniのようなハードウェア・ストリング・マシンのシンプルさも気に入っていますが、現代の人々は初期の頃よりもシンセシスに慣れ親しんでいるので、アンプ・エンベロープとフィルター・エンベロープに加えてマルチバンド・フィルターを追加することにしました。これにより、エンドユーザーはオリジナルの楽器の雰囲気と風味を維持しながら、クラシックな音色の一部を他の新しい音色やテクスチャへのきっかけ作りとして使用することが可能になりました。
VSMのために、私たちは何よりも大切である多くの楽器のサウンドを記録してきましたが、これらは初期のインストゥルメンツ・リリースに含まれています。しかも私たちは記録の作業をまだやめておらず、非常に特別で希少な楽器を含む、追加レコーディングも進行中なのです。
ムーグのストリングス・アンサンブルをフューチャーしたポリムーグ
オーバーハイムOB-8