Digital Performerに搭載されているギタリスト、ベーシスト向けのプロセッシングツール

現代のDAWの多くはギター、ベース用のアンプシュミレーター、エフェクターを搭載していますが、Digital Performerは特にこれらのツールが充実しています。 プラグインのほとんどは実際に存在するアンプ、ストンプボックスをリファレンスしており、プレイヤーのニーズに合ったサウンドを作ることができます。  

アンプシミュレーター

 

ギター、ベースのアンプは楽器の一部とも言えるでしょう。フェンダー、マーシャル、メサ・ブギー、VOX、自分のプレイスタイルに合うアンプをプラグインスロットから選びましょう。

Custom ’59

 

Custom ’59 は、プリアンプチューブやサーキットをリアルタイムで選択できるアンプモデリングプラグインです。Fender Bassman®、Marshall JTM45®、Marshall JCM800®をモデルにしており、各アンプモデルのプリアンプチューブ、プリアンプサーキット、トーンスタックを自由に組み合わせて独自のカスタムアンプを作成することができます。

Fender Bassman®

もともとFender PrecisionBass®用に設計されたFender Bassmanアンプは、ギタリストに素早く採用され、おそらく最も有名で常に追求されたギターアンプとなりました。 古典的な4x10デザイン(4つの10インチスピーカー)とヴィンテージの漆塗りのツイードカバーで、Bassmanサウンドはギタートーンの真のアイコンであり、どんなトーンファンにも欠かせないものです。

Marshall JTM45®

1960年代初頭に発表されたMarshall JTM45は、基本的にFender Bassmanのクローンでした。 エリック・クラプトンによって人気を博した、いわゆる "Bluesbreaker"アンプは、当時クラプトンが在籍したジョン・メイオールのバンドの名を冠したもので、彼は非常に歪んだJTM45を通してLes Paulを演奏していました。 それ以来、JTM45は世界的に有名なギターアンプの象徴的存在です。

Marshall JCM800®

ギター・トーンが60年代と70年代に進化するにつれて、より多くのパワーを持つギタリストの間の空腹は飽くなきものになった。 マーシャルは、80年代初頭までに、より高いパワーチューブと50〜100ワットのパワーブーストで、この渇望を満たすJCM800を開発しました。 結果? 多分最も広く知られているギタートーンは、Anthrax、Judas Priest、Iron Maidenなどのバンドによって有名になりました。

ACE-30

 

ACE-30 は、Vox AC30/6®(ビンテージスタイル)とVox AC30 CC2X®(モダンスタイル)のプリアンプサーキットを再現したアンプモデリングプラグインです。
イギリスを代表するアンプメーカーであるVOX社のAC30は、ビートルズやクイーンのブライアン・メイがメインで使用していたアンプとして周知されており、ブライアン・メイは現在でもAC30を使用しています。
Vox 社の後期AC30 モデル(1960中期以降)は、 Gibson GA-70/GA-77の設計をコピーしています。ACE-30 プラグインは、これらのアンプデザインの細部までも組み込んでいます。
トーンスタックのトグルスイッチでビンテージを選択するとGibson のトーンスタックサウンドを、モダンを選択するとFender スタイルのトーンスタックサウンドを供給します。

 

Soloist

 

The Soloistは、1990年代の2チャンネルMesa Dual Rectifier Solo Head ™アンプをモデルにしたプラグインです。
シリコンダイオード整流器(タイトなアタック、多くのブライトネス、十分なヘッドルーム)とボールドパワー設定を有効にしたモデルです。

Live Room G

Live Room B

Live Room G / Bは、現実空間のスピーカーキャビネットをエミュレートしたエフェクトです。 Live Room Gはギター用、Live Room Bはベース用です。
両プラグイン共に、4つのマイク チャンネルを装備します。(モノチャンネル1と2、ステレオチャンネル3-4)
各チャンネルではマイクの種類と配置位置が選択でき、プリディレイ(音がマイクに到達するまでの時間補正)3バンドのEQ、ソロ、ミュートスイッチ、ボリュームフェーダーを搭載します。
各チャンネルの出力音はDPのモノ、ステレオトラックに個別にサイドチェイン出力することができ、
これにより、他のプラグインやオートメーション等のDigital Performerのミキシング環境を各チャンネルに適用することができます。

Live Room Gのキャビネットモデル

4x12 モダン:最も歪んだサウンドを供給しますが、サンタナ・スタイルのリードも扱える程優秀なキャビネットです。

4x12 ビンテージ:ビンテージ特有の暖かみを持つサウンドです。80年代、70年代のサウンドを再現します。

2x12 エース:AC30モデル。

2x12 コンボ:サザンロックやカントリーギターに最適。

1x12 コンボ: 初代Boogie Mark IVモデル。(ウォールナットフィニッシュバージョンのオープンバックキャビネットに入ったオリジナル12インチBlack Shadowドライバ)

1x12 シトラス:Orange 1x12インチクローズドバックエクステンションキャビネットモデル。(Celestion Vintage 30ドライバ)

4x10コンボ:ブルース、ジャズ、ロック、カントリーに最適。

2x10 コンボ:チルテッドバックコンフィギュレーションのFender Vibrolux 2x10インチモデル。シングルコイルピックアップに最適です。

1x8 ジュニア:ロックやポップの歪んだリズムギターに最適。

Live Room Bのキャビネットモデル

8x10 フリッジ:シールドAmpeg SVT-810モデル。

4x10 ジャイアントII:HFドライバをフルに絞ったリアポーテッドSWT Goliath IIモデル。

1x15 ポートテッド:フロントポーテッドAmpeg SVT-15モデル。

1x18 ビッグベア:リアポーテッドSWR Big Benモデル。

エフェクター

 

DP9には様々なペダルエフェクター型のエフェクトプラグインが用意されています。
これらのほとんどは実際に存在するペダルエフェクターをリファレンスしています。

 

Analog Chorus

Analog Chorusは80年代に一世を風靡したBoss CEシリーズをエミュレートしたエフェクトプラグインです。

Analog Delay

Analog Delayは80年代の18vバケットブリッジペダルをベースにしたディレイペダルです。
このプラグインは、Electro-Harmonix Memory Manと同じチップを使用したDOD 585をエミュレートしたプラグインです。

Analog Filter

Analog Flangerは、1970年代のElectro Harmonix Deluxe Electric Mistressをモデルにしたプラグインです。

Analog Phaser

Analog Phaserは、MXR '74 Vintage Phase 90 phaserをモデルにしたプラグインです。
このペダルはEddie Van Halenが使用していたことで有名です。

Clear Pebble

Clear PebbleはElectro-Harmonix Small Stone phaserペダルをモデルにしたプラグインです。
クラシックなジャズフェーザーサウンドを供給します。

D Plus

D PlusはMXR Distortion+ペダルをエミュレートしたプラグインです。
ソースZ、ロードZのノブで、入力した機材、またアウトプットに接続した機材のインピーダンスをシュミレートします。

Delta Fuzz

Delta FuzzはElectro-Harmonix Big Muffペダルをエミュレートしたプラグインです。
80年代/90年代に多くのバンドに愛用されたファズペダルです。

Diamond Drive

Diamond DriveはVoodoo Lab Sparkle Driveペダルをエミュレートしたプラグインです。
クリーンノブでドライ音のミックスバランスを変えることができ、クリーンブースターとしても使用できます。

Dyna-Squash

Dyna-SquasはMXR Dyna-Compコンプレッサーをモデルにしたプラグインです。
オリジナルのDyna-Compは、PeteTownshend、DavidGilmour、Eddie van Halen等も愛用したペダルです。

Hi-Top Booster

Hi-Top BoosterはEric ClaptonやBrian May等が愛用したことでも知られるDallas Rangemaster treble boosterをモデルにしたプラグインです。
このモデルにはStrangemaster、Java Boost、Brian May Treble Boost等の多くのクローンが存在します。
単体で使用するとチープなトランジスタラジオのようなサウンドができますが、アンプシュミレーターのCustom’59、及びLive Room G(ビンテージ4 x 12 キャビネット)と併用すると
1970年代のグラムギタートーンを作成することができます。

Micro G / Micro B

MicroGとMicroBは、有名なElectro-Harmonix POG(ポリフォニックオクターブジェネレーター)ギタープロセッサをベースにしたサブトラクティブシンセプラグインです。
これらはオクターブ、サブオクターブ、インプットシグナルに準じた矩形波トーンを生成することができ、
オルガンや12弦ギターのような重厚できらびやかなサウンドを作ることができます。

MultiFuzz

MultiFuzzはインプットシグナルを4つの異なるフリーケンシー帯に振り分け、其々に独立したディストーションを適用することができるマルチバンドディストーションプラグインです。
ロー、ミッド1、ミッド2、ハイの4つのフリーケンシー帯を装備し、其々のゲイン値、及びブーストを設定できます。

RXT

RXTはProCo社のRatディストーションペダルをエミュレートしたエフェクトです。
実機通り、フィルターノブを右に回すとハイフリーケンシーが絞られます。

Springamabob

Springamabobはバーチャルスプリングリバーブエフェクトプラグインです。
3つのスプリングモデルを搭載し、ミックス、トーン、ドウェルコントロールを供給します。
これらのコントロールパラメータは、ギターのスプリングリバーブとして最初に有名になったFender 6G15 Reverbに搭載されていたコントロールと同じものです。

Tube Wailer

Tube WailerはIbanez TS-9 Tube Screamerオーバードライブペダルをエミュレートしたエフェクトプラグインです。

Über Tube

Über TubeはIbanez Super Tubeオーバードライブペダルをエミュレートしたエフェクトプラグインです。

Wah Pedal

ワウペダルをエミュレートしたエフェクトプラグインです。
ボイシングのスイッチでレスポンスモデルをVox 846、またはDunlop CryBabyに切り替えることができます。
外部エクスプレッションペダルを接続し、ペダルCCを設定することで、実際にペダルを踏みながらワウエフェクトをコントロールすることが可能です。

Digital Performer 9に搭載されているプラグインは、ギター、ベースなどの楽器向けに重きを置いていますが、それだけではなく、MasterWorks EQ、MasterWorks Leleverなどの、レコーディング、マスタリングに使用するMasterWorksシリーズや、ノイズゲート、ディエッサーなど、基本的な補正プラグインはもちろんのこと、低音を補強するSubkickや入力音をシンセサイズさせるMegaSynthなど、エレクトリックミュージックの作成にも役立つプラグインが用意されています。

これらのプラグインを上手く使えば、本物のアンプ、エフェクター、マイクを用意する必要が無いかもしれません。